2015年03月26日

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

号泣。

【ストーリー】
アスペルガー症候群のグレーと診断された少年・オスカーは、大好きだった父を911で喪っていた。父の死を心の傷として残すオスカーは、一年後のある日父の部屋のクローゼットからひとつの小さな鍵を発見する。父としていた調査遊びを思い出し、この鍵が何の鍵なのか、どこかの扉は開くのか、鍵の入っていた封筒に記された「ブラック」のみをヒントに調査し始める。


主人公・オスカー役の子がこの作品のみの出演、しかも演技も初という事が驚きでびっくりで、ぐぐって本当にこれだけだと知ってさらに驚き。
それほど素晴らしい演技が拝めます。

☆☆☆☆☆
とても私事なんですが、この記事を書いてる40日ほど前に父を亡くしておりまして、色々とシンクロして見てたら中盤から涙が止まりませんでした。
911でなくても、色々な災害や病気や……とにかく大事な家族を亡くしている方にとっては大きなメッセージ性のある作品だと思います。
本当に、主人公のオスカー役の子の演技が、叫びが、本当に素晴らしくて。
父でなくても誰かを亡くした方ならその叫びにシンクロしてしまうと思います。

本当にストーリーは一本気で、鍵穴を捜し求めるだけのお話です。
しかしアスぺ傾向にあり911をトラウマにしているオスカーにとってそれは簡単な道ではなく、公共交通機関に乗れなかったり大きな音に怯えたりと、ほんの少しの事がとにかく怖いんです。
それもまた色々なものを刺激してシンクロ出来たりします。
色々な人に会い、全員がいい人であるわけでもなく、しかし運命的な出会いも経験してオスカーは色々なものを観て行きます。
別に成長していくわけではなく、しかし成長していないわけでもない。
ただ本当に、彼の経験した特別な3ヶ月半のお話。

勿論誰かを亡くした事の無い人にも物凄い突き刺さるお話です。
その場合には、もしかしたらお母さんに泣かされるかもしれない。
私も、鍵の事が解決して荒れ狂うオスカーを宥める母リンダの姿にまた号泣してしまいました。
オスカーの叫びとそれを宥め抱きしめるリンダ。
本当はオスカーの事を誰よりも理解していた事を告白したそのシーンは、涙なくしては見る事が出来ません。

鍵は結局オスカーのものではなく、ブラックに返そうというただそれだけのメモ。
それを父が分かっていたのかどうかも分からないくらいの、些細なものでした。
結局鍵で開かれた扉が何だったのかを語られる事はなく、エンディングとしては
「本当の宝はここまでやってきた君たちのチームワークと友情だ」
みたいなエンドなんですが、心からほっとして、また涙して見つめる事が出来ます。

父がしていたようにブランコを漕ぐオスカー。
また共に暮らせるようになる祖父と祖母。
オスカーの成長に、喪っていた笑顔を取り戻すリンダ。
オスカーからの手紙を受け取り、笑顔を浮かべ、あるいはそれを破り捨てるブラックさんたち……

最後のブランコを漕ぐオスカーの笑顔は、この2時間を見通したからこそ胸に突き刺さる笑顔になりました。

ユナイテッド93やワールドトレードセンター。911関連の映画は色々観てきましたけれども、全部が違う系統のお話で、つまりそれだけ沢山の人の人生が交差したものだったんだなぁと実感します。
911関連の映画はこの3本どれを観ても後悔はしないので、いろんな人に見てほしいなと思います。
忘れては行けない記憶のひとつ、ですよね。
posted by カル at 05:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画
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